リズム

クレドアカデミー

2015年05月04日 23:00

 鈴木です。

 「この世になぜ宿題というものがあるのか」「宿題は必要なのか」
 という疑問を持つ生徒さんが多くいらっしゃいます(と思います、たぶん)。
 私は中学生の頃、宿題なるものは一種の嫌がらせくらいに思っていました。
 明日提出の宿題が終わっていないと、「ああ、隕石でも落ちてこないかなあ」とよく祈っていたものです。
 「宿題に追われる」というより、「宿題に現実逃避させられる」といったほうがしっくりきます。 
 
 そんな私自身の事は棚に上げまくって、クレアカの生徒たちには毎回多めの宿題をきっちり出しています。
 それでもGW中は「いつも熱心に取り組んでくれているからたまには」と仏心をだして
 宿題をナシかいつもの半分程度にしました。 
 
 するとある生徒は授業後に「宿題はいいんですか?」とわざわざたずねにくるではありませんか。もし私がその生徒の立場だったら、こことぞとばかりににそそくさと帰るところです。
 私は感心しながら、
 「連休中、部活動の試合もあるだろうし、今回はなしだよ」と言うと、
 「(学校の)提出ノート用に」とその生徒は言いました。
 なるほど。
 この連休中でも毎日ノート1ページ分勉強をして休み明けに提出するんですね。
  その自主勉強用の問題が欲しいということだったんです。
  
 また別の生徒は宿題の束を受け取った瞬間、いつもと厚さが違う、なんか少ない、
 と思ったのかその束を握ったまま私のことを見上げます。私が真意をはかりかねていると、その生徒のほうから
 「もう少し多くても大丈夫です」 
 「……あ、提出ノート用ね」
 「いや、連休中特にすることがないんで……」
 「……」
 もし私がその生徒の立場だったら連休中ヒマだなんてことは口が裂けても言いません。忙しいオーラを出しながら、やはり速やかに帰ります。う~ん、みんな感心だなあ。
 
 こんなことがあってふと思ったのは、「大人と子供のリズムは違う」ということです。
 ま、当たり前なんですけど。
 私が中学生の時、よくよく思いだしてみると、GWの何が「ゴールデン」なのかさっぱりわかりませんでした。
 「ゴールデン度合」でいったら夏休みのほうがよっぽど「ゴールデン」です。ちゃんと遊ぶ時間があります。
 GWはいつもよりちょっと休みが多いけど、だからといって何ができるわけでもない。大人たちが何をそんなに騒いでいるのかよくわかりませんでした。
 むしろ、部活動が増えていつもより疲労度が増す。親と過ごす時間が増えて面倒。友達は家族旅行にいっちゃってて一緒に遊ぶ人もいない。
 それだったら塾に涼みに(?)いくとか、親にやいのやいの言われないように、宿題をたくさんだしてもらったほうがいいかあ・・・。
 
 それを大人のリズムで考えてしまうと、かえってせっかくの勉強するチャンスをのがしかねないと痛感しました。
 こちらもいろいろ勉強させられます。
 鈴木

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