春のための冬支度
鈴木です。
クレアカの近くに1000年以上の歴史を持つ吉田神社があります。
クレアカの近くに1000年以上の歴史を持つ吉田神社があります。
社地に生い茂る樹木の葉っぱは鮮やかに紅葉していましたが、昨日あたりから徐々に散り始め、冬支度にとりかかっています。
ご存知のように、落葉樹は秋に紅葉し、冬には葉を落とします。
ご存知のように、落葉樹は秋に紅葉し、冬には葉を落とします。
17世紀の科学者ヘルモントが有名な「柳の実験」を行い、光合成研究の足掛かりをつくって以来、「葉」は植物が生きていくためになくてはならない重要な「器官」であるという認識が定着しています。
樹木が生きていくうえで大部分の栄養を製造する葉が冬になると落ちてしまうのは、いわゆる老化現象による細胞の変化が原因とされています。
樹木が生きていくうえで大部分の栄養を製造する葉が冬になると落ちてしまうのは、いわゆる老化現象による細胞の変化が原因とされています。
冬、日照時間が短くなることで光合成を担っている葉緑体の解体がすすみ、葉の細胞内に変化が起きます。
この変化がすすむと葉の付け根の部分に「離層」という細胞が形成され、葉はこの部分から離れていきます。
ではなぜ日照時間が短くなると葉にこのような老化現象がおきるのでしょうか?

それは水分の収支バランスをとるためです。乾燥する冬は水分量が減少します。また気温が下がることで根から水分を吸収する力が弱くなります。
葉の裏側には気孔という「あな」があいており、植物はそこから水分を蒸発します。つまり葉が夏と同じような働きをすると樹木からどんどん水分が奪われて枯れてしまいます。冬の間は根から吸収した水分をなるべく体内にとどめておくために、 あえて葉を切り離すというメカニズムになっているのですね。
さらに、落ち葉は土に貴重な栄養源としてかえっていきます。
冬になって葉っぱが落ち始めると、私たちはどことなく寂しい気持ちになりますが、再び春に花をつけ、秋に実りをもたらすために、栄養と水分を蓄えなければならない――木々たちはいま必死に働いているのです。
さて、ようやく今週いっぱいで各中学校の期末テストも終わり一段落します。
3年生は休む間もなくテストがありました。次回のテストまではやや時間があります。
これまでの総合テストを見直しながら、1月のテストに向けてしっかり準備していきましょう。
来春のためにいま必死に準備をする木々のように、ここで気を緩めることなく自分に必要なことに取り組んでおいてください。