『煽る』人

『煽る』のは車の運転ばかりではありません

「善意の恐怖心」を与えるのが 営業の基本だと聞いたこともあります

残念ですが 教育産業・塾業界においてもまた然りです


大学共通テストでの国語・数学の記述式問題導入の見送りが 昨日正式に発表されました

『煽る』人
(信濃毎日新聞12月18日朝刊)

英語の民間検定試験導入の見送りに続き「共通テストの2本の柱を失った」というのが大方の論調のようです

導入見送りを責任問題にもっていきたがる人もいるようですが そんなことをすれば今後「誤ったこと」を正そうという姿勢に悪影響を与えてしまいます

今必要なのは 現在進行している教育改革の内容をもう一度見直すことだと思います


さて 3年ほど前のことだったでしょうか

お子さんが当時の中学2年生(現在の高校2年生)のお母様が 当塾の説明をお聞きにみえられました

「今の中学2年生から大学入試の制度が変わるんですよね」

かなり教育に関心の高い方で いきなりのご質問に

「まあ そう言われていますが 実際にはどうなるかわかりませんよ」

私の答えに お母様は拍子抜けされたようでした

結局他の塾に通われたのでしょう それ以降連絡はありませんでした(笑)


通常 入試制度が変わることを 教育産業・塾業界では「ビジネスチャンス」ととらえています(不謹慎でしょうが事実です)

中には『本部』による教室責任者等の研修で 「このように話をしてください 上手く勧誘できますよ」といった『トークの研修』まで行うところもあるようです

「大学入試制度が大きく変わりますが その準備はもう十分に進められていますよね」

「英語の4技能が試されるようになりますが 対応はお済みですよね」

まさに『善意の恐怖心』を煽ってくるのです


今の流行りは「小学校から英語の授業が本格的に始まりますが・・・」でしょうか



ちなみに 上の写真

同日に公立高校入試制度案決定の見送りが発表されました

この2つの記事が並んでいるのは 偶然でしょうか


自分で考え行動すべき時代の中にいることは

間違いないようです


以上 学長でした




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2019年12月18日 Posted byクレドアカデミー at 13:39 │学長コラム