長野のロマン

鈴木です。

「想像していたよりアクティブなんですね」
 先日、授業である話題について話していたときに生徒がつぶやいた言葉です。

 5月末に一部新聞で報じられましたが、北海道福島町(松前半島の先端に位置)・館崎(たてさき)遺跡(縄文前期~中期)で長野県霧ヶ峰産出の黒曜石製矢じりが出土しました。

 2009年に北海道新幹線の開通工事をしているときに発見された遺物を調査し、このたび判明したようです。

 長野県産の黒曜石は狩猟採集具として質が高かったとみられており、関東一帯に流通していたことは広く知られていますが、これまで一番遠いところでも青森の遺跡で発見されたものでした。

 今回その流通規模がさらに拡大していたことが分かったわけです。

 霧ケ峰から福島町までは直線距離でおよそ620kmあり、縄文人が海を越えて交流していた証拠になります。

 現在の中学歴史教科書には縄文人が北海道と本州とで往来をしていたことは書かれていません。

 ですがこの先、日本列島をダイナミックに動く彼らの生活がつまびらかにされる日がくるかもしれません。

 その中心に長野県があったとしたらロマンを感じますね。


(拾った木の実などを入れるのに縄文人が使っていたといわれるポシェット)
  


2016年06月10日 Posted by クレドアカデミー at 14:54中等部☆指導風景

アナクロニズム

【時代錯誤】(広辞苑より)
①異なる時代のものを混同する誤り。アナクロニズム。
②転じて、時代遅れであること。現代に適合しないこと。

 先日6月5日の信濃毎日新聞の「群青の風」という連載に、松本県ケ丘高校の応援練習が取り上げられていました。

 記事の内容は、伝統を踏襲して応援練習を続けたいという生徒側の主張と、朝練や中学時代の制服の着用などを見直したらどうかという学校側の主張が紹介され、結果的には朝練は時間を短縮する一方、服装は従来通りという結論に落ち着いたというものでした。

 この記事の中では、「伝統を守り中学時代の制服で練習したい」という高校生に対し、中学校長から「時代錯誤だ」という異論が出されていることも紹介されていました。

 私は何となく違和感を感じました。

 少なくとも私が学生だった頃(ん十年前?)には、伝統を守り前例を踏襲しようとする大人に対し、変化を求める若者たちが『時代錯誤』という言葉を批判的に使っていたような気がします。

 この逆転現象が一般化されているとまでは言いませんが、時代を映すひとつのメルクマールなのかもしれません。

 急激な社会の変化がストレスとして感じられるようになってきた、いわゆる社会の『潮目』が大きく変わったのは、1990年代後半、「グローバルスタンダード」や「dog year」といった言葉が頻繁に用いられるようになった頃ではないでしょうか。

 多くの大人たちは、莫大な量の情報があふれる中、日々刻々と変化する社会に対応するのに一生懸命でした。少し油断するとおいていかれてしまうので、必死についていき「時代遅れ」にならないように頑張ってきました。

 一方、今の高校生・大学生は、『潮目』が変わった後に生まれてきた世代です。言い換えれば、この変化の速さ、この情報量の多さを「日常」として育ってきた世代なのです。

 彼らの目には、変化こそが「日常」であり、変わらないものは「非日常」と映るのかもしれません。時が流れても変わらない「伝統」に対して、非日常的なものへの憧れにも似た感情を抱いているのかもしれません。

 もしかしたら、「伝統」の価値を理解し感じ取っているのは、我々大人よりも、むしろ若い人たちの方なのかもしれないとさえ思ってしまうのは、私の考えすぎでしょうか。

 一事をもって万事を語ることはできませんが、この記事で自分の中の『時代錯誤』を省みることができたような気がします。

 以上、学長でした。

  


2016年06月08日 Posted by クレドアカデミー at 13:45学長コラム

復習テスト対策真っ最中!!

鈴木です。

今週末は、中学校の部活動が、市中大会を迎えます。
クレドアカデミーでも、ほとんどすべての生徒さんが、部活動に所属しています。
テニス、野球、バレーボール、バスケ部など様々です。
延長部活になり、本当は勉強どころではないという生徒さんもいるのではないかと思いますが・・・

それでも、この土日には次の定期テスト(3年生は復習テスト)に向け勉強を始めた生徒さんから、
「先生これ採点してください」「この問題集3回分コピーしてください」
と次々に依頼されました。

ある生徒は教科書の問題をかたっぱしからすべて解いたものの採点。
ある生徒は国語の記述問題のチェック。
ある生徒は英語長文の全文訳チェック。
またある生徒は数学の証明問題や過去問の採点。


みんなガンガン塾を利用してくれます。なかなか気合が入っています。
塾に入ってきた頃を思い浮かべると、勉強に対する取り組みが、まるで別人のようです。
嬉しくなりました。

クレアカは学習塾です。利用したモン勝ちです。どんどん私を使ってくださいね

  


2016年06月06日 Posted by クレドアカデミー at 12:28中等部☆指導風景

「ここ、回ってないよ。」

今では「寿司」=「回転寿司」というほど、回転寿司がむしろ主流となっていますが、今から20年ほど前、回転寿司が普及し始めた20世紀の終わりごろ(笑)のお話です。

お父さんが奮発して、子供を「お寿司屋さん」に連れて行きました。
すると、カウンターに座るなり子供が「お父さん、ここお寿司が回ってないよ」と言って、恥ずかしい思いをした、という笑い話がありました。

「回転寿司」が市場の中心となった今の時代に、この話が『笑い話』として通用するかははなはだ疑問ですが、少し前に似たような話を耳にしました。

ある「個別指導」の塾でのお話です。その塾では、1対1とか1対2での対面指導を行っています。
体験授業後の面談で、生徒さんが「お母さん、ここ回ってないよ」と言ったそうです。

私も最初、この話を聞いたとき、何のことかわかりませんでした。
すると、その生徒さんがそれまで通っていた塾では、一人の先生が受け持つ生徒が多かったので、指導時間中、先生が生徒のところをグルグル回っていたのだと教えてくれました。

考えてみれば確かに「個別指導」には明確な定義はありません。極端な話ですが仮に「1対8」であったとしても、一人ひとりを個別にみていれば「個別指導」と言えるのかもしれません。
しかし、じっくり見てあげることができるという「個別指導」の有効性を信じる者の一人としては、この話がいつまでも『笑い話』として通用してくれることを心から願っています。

ちなみに、クレドアカデミーでは講師は「回っておりません」(笑)。
ただ時々「生徒一人に、何もそこまでムキになって教えなくても」とは言われますが・・・

以上、学長でした。


(昨日の3限目の英語指導の板書です。生徒は1人です。)


(こちらは4限目の数学です。ここも"for one only"です)
  


2016年06月04日 Posted by クレドアカデミー at 12:51学長コラム

期末で『理科』を挽回する!

鈴木です。

中間テストが返却されました。
早速、次回のテスト(1か月後!)に向け、勉強を開始していることと思います。

3年生は、「理科」で苦戦を強いられた人が多かったようです。

期末テストでは現在学校で習っている分野と2年生分野が中心に出題されます。そこで今日は、3年生の理科の対策について少し書くことにしましょう。

対策① 『実験』を中心に学習する!
 理科の場合、『実験』を題材として作られた問題が非常に多く出題されます。
 ですから実験に関しては、実験手順、用いた器具、指示薬、実験上の注意点とその理由などを中心に重点的に学習してください。

対策② 覚えてから考える!
 まずは覚えるべきところを完全に覚えてしまうことです。基本的なことを覚えていないということは、考えるための材料が用意されていないことを意味します。基本事項を覚えているうちに「どうしてこうなるのか?」や「なぜ?」が出てきたら、その疑問点をひとつひとつを書きだして、自分で調べたり、学校の先生や塾の先生に聞いて解決していきます。
 
対策③ わからなければ問題を解く!
 「どこを覚えればいいかわからない」「疑問点が出てこない」、よくある話しです。そんなときこそ『問題』を解くのです。3年生の範囲なら問題集、2年生の範囲なら過去問(ない人は2年時の学期末テストでもOK)を解いてください。『問題』には、「覚えるべきところ」「考えなければならないところ」が詰まっています。「理解できてから問題を解く」のではなく「理解するために問題を解く」のです。 

対策④ 2年生分野の学習の手順
 まずは、過去問(または2年時の学期末テスト)を全体的に目を通して、わからないところをチェックしてください。チェックがついた単元は周辺知識も含めて復習する必要があります。
 ほとんどの人は、多くの分野にチェックが付くと思いますので、そのときは「生物」→「化学」→「物理」→「地学」の順に学習を進めてください。「多くの人が得点できるところは確実に得点する」というのが受験の鉄則です。
生物分野:この分野は覚えれば点数に直結しやすい分野です。実験を中心に確実に得点しましょう。
化学分野:この分野も覚えれば得点できるところが多い単元です。実験は、特に「化合する前の物質と後の物質の性質の違い」「化学反応式」に注意して押さえてください。
物理分野:基本的な原理・公式、特に「右ネジの法則」「コイルと磁界の向き」「フレミングの左手の法則」などは、確実に使えるようにしてください。
地学分野:意外と差がつきやすい分野です。特に「天気の変化」は記述問題が出題されやすいところです。雲のできかた、湿度・気温の関係、海陸風、前線とそれにともなう天候の変化などは教科書をよく読んで記述の問題に対応できるようにしましょう。

以上、ポイントをざっと書きましたが、参考にしてもらえれば幸いです。
みなさんの健闘を祈ります!!

  


2016年06月02日 Posted by クレドアカデミー at 15:06中等部☆指導風景