平均点の錯覚

以前平成31年度の長野県公立高校後期選抜試験の結果について、理科の平均点が低いことを書きました。

今日は数学と英語の結果についてコメントします。

平均点は、(数学)53.6点 (英語)53.9点 とほとんど同じです。

しかし、その内容は大きく異なっています。

下の得点の分布グラフを見てください。


画像が荒くて申し訳ありません(県教委のHPに載ってますのでご覧下さい)。


数学は、グラフのピークが平均点よりも若干右側(得点の高い方)にあります。

国語や社会に比べると(すみません載せてませんが)、少し「いびつ」な形になっていますが、それなりに山の形を描いています。


一方英語は、平均点をはさんで左右にふたつの山ができています(H30年度の方がもっとはっきりわかります)。

いわゆる「ふたこぶラクダ」の状態になっています。

英語の学力は完全に二極化してしまっているのです。

同じ積み上げ式の学習を必要とする「数学」と「英語」で、このような違いが生じているのです。


原因についてはさまざまなことが考えられますが、ここではあえて触れません。


ただ、考えなければならないのは「小学校における英語が必修化され、この状況がどのように変化していくのか」ということです。


そして、たとえ『平均点』が同じであっても試験の結果は大きく異なっていることがあるということです。


ちなみに中学数学の「資料の散らばりと代表値」、高校数学の「データの分析」では、このあたりのことを学習しています。


以上、学長でした。

  


2019年07月23日 Posted by クレドアカデミー at 13:08学長コラム