『Y本興業』の件に学ぶ
【予告】夏期講習が始まったら、ブログは「手抜き」記事になりますm(_)m
ということで、直前最後の重めのブログを。
昨日お休みをいただいて、“ワイドショー”なるものを見るともなしに見ていたところ、今話題の『Y本興業』のネタをやっていました。
そのときあるコメンテーターが、会長のことを「優れたアイデアマンではあるけれど,ガバナンスには不向きなんですね」というようなことを言っていました。
この発言は的を射ていて、『Y本興業』の話は、これまで多くの大企業が犯してきた過ちと同じものなのだと思います。
日本では、実績を残した従業員が出世のゴールといった感じで「取締役」に就任していきます。
ですから、従業員時代の上下関係がそのまま取締役会に持ち込まれて、実質的には「社長の鶴の一声」で物事が決められるということはよくあります。

アメリカでは(別にアメリカが良いというわけではありませんが)、社内に"Director"と"Officer”が存在します。
"Director" はいわゆる「取締役」で経営の重要事項(M&A,MBO,新株の発行など)を決める『経営のプロ』であり、多くが社外取締役のようです。日常の業務執行に関する意思決定は行いません。
それに対して「日常的な業務執行」の意思決定を行うのが "Officer" であり、『業務執行のプロ』『現場のプロ』なのです。そしてこの "Officer" のトップがCEO(cheif executive officer)であり、“Oficer" の中ではCEOだけが"Director"を兼務するのが通例とされています。
日本の取締役は性質上"Director" としての役割と “Officer" としての業務を兼ねているため、内部統制が働かず大企業のさまざまな不正事件の原因となったと言われています。
今回の『Y本興業』の件は、「反社会的勢力との関係」「契約書の問題」など多くの問題が絡み合っていますが、その根っこに『企業統治(corporate governance)』の問題が大きく横たわっているのではないのでしょうか。
ということで、直前最後の重めのブログを。
昨日お休みをいただいて、“ワイドショー”なるものを見るともなしに見ていたところ、今話題の『Y本興業』のネタをやっていました。
そのときあるコメンテーターが、会長のことを「優れたアイデアマンではあるけれど,ガバナンスには不向きなんですね」というようなことを言っていました。
この発言は的を射ていて、『Y本興業』の話は、これまで多くの大企業が犯してきた過ちと同じものなのだと思います。
日本では、実績を残した従業員が出世のゴールといった感じで「取締役」に就任していきます。
ですから、従業員時代の上下関係がそのまま取締役会に持ち込まれて、実質的には「社長の鶴の一声」で物事が決められるということはよくあります。

"Director" はいわゆる「取締役」で経営の重要事項(M&A,MBO,新株の発行など)を決める『経営のプロ』であり、多くが社外取締役のようです。日常の業務執行に関する意思決定は行いません。
それに対して「日常的な業務執行」の意思決定を行うのが "Officer" であり、『業務執行のプロ』『現場のプロ』なのです。そしてこの "Officer" のトップがCEO(cheif executive officer)であり、“Oficer" の中ではCEOだけが"Director"を兼務するのが通例とされています。
日本の取締役は性質上"Director" としての役割と “Officer" としての業務を兼ねているため、内部統制が働かず大企業のさまざまな不正事件の原因となったと言われています。
今回の『Y本興業』の件は、「反社会的勢力との関係」「契約書の問題」など多くの問題が絡み合っていますが、その根っこに『企業統治(corporate governance)』の問題が大きく横たわっているのではないのでしょうか。
本当に教育改革を行うのであれば、抽象的な言い回しに終始するのではなく、「"Director" としての役割を担える人材」も育成してもらいたいものです。
以上、学長でした。